39. 慰霊碑

慰霊碑南チロルに来る度に、ある通りでこの慰霊碑を見ました。ご両親が建てたもののようで、当時(1992年7月1日)16歳だったヨーゼフ君がバイクで走行中にこの場所でクルマにはねられて死亡したとあります。16年も経っているのに、献花されています。

南チロルの新聞はドイツ語ですが、日本でもあるような死亡広告の他に、5年とか10年、人によっては毎年、「思い出広告」のようなものがあり、死亡した人の記憶を薄めさせないように記憶をリピートするような紙面も目立ちます。これはドイツの地方新聞にもありますが、特にこの地方では盛んなようです。

人の気持ちは、人種や国が違っても、基本的な点は一緒、いや、一緒だと信じたいといつも考えていますが、それが裏切られることはまずありません。差を強調するより、同じである部分の共有を喜ぶ、そんな国際化もあるのではないでしょうか。

今回、思い切ってこの写真を撮ってみました。多分、ヨーゼフ君の肉親が亡くなればこの慰霊碑も朽ちていくのでしょうが、少なくともご両親は、より多くの人たちにこの悲しい出来事を知ってもらうためにもこの碑を建てたのでしょうから、あえて公開します。宗教は違っても、この碑の前で手を合わせてご冥福を祈りました。